2010年12月25日土曜日

受験者の6つのバックグラウンドと、本ブログがお役にたてる範囲について。

「私はこの教材で受かった!」という話は、言っていることに幅があり、独り歩きしがちです。特に考慮しなければいけないのは受験者が持つバックグラウンドであり、どの素養をすでに持った上で試験対策を本格化させたかという点です。

日本語教育能力検定試験を受ける人は、大きく分けると以下の6つ程度のバックグラウンドをすでに持っていると考えられます(でなければ関心を持つこともないでしょう)。
  • A:海外在住経験があり、異文化体験やカルチャーショックに接したことがある。
  • B:外国人集住都市などに住んでおり、実際に多文化共生の現場に接している。
  • C:外国語学習が得意。言語学習ストラテジーとモニター視点を持つ。
  • D:日本語に詳しい。日本語の文法やニュアンスを的確に表現できる。
  • E:実際に日本語学校や地域教室などで日本語教育やボランティアを実践している。
  • F:教育学を専攻し、教育論に接したことがある。

 そして、それぞれの素養は試験の出題範囲の各区分や主要項目に対応します。この部分の学習を進めるのは極めて楽であり、過去問をさらっと流す程度でも十分知識の確認をすることができるでしょう。逆にいえば、このバックグラウンドが小さければ小さいほど、そのほかの領域についてちゃんとした学習をしなければなりません。

私はスタート時点では上記C(と若干のE)に該当しており、言語学関連についてはほとんど問題ありませんでしたが、それ以外の膨大な試験範囲については全くの門外漢でした。したがって、本ブログも、私に似た条件の人には参考になるだろうと思って書かせていただいているのであり、決して万能論のつもりはありません。

しかし、受験者マーケットとしてはAやCの背景を持った人は極めて多いようです。月刊日本語2009年9月号の特集「日本語教師アンケート」では、
  • 「専攻はなんですか」:文学系39.7%、外国語学系21.0%、教育学系6.9%
  • 「海外留学の経験はありますか」:はい40.3%、いいえ59.3%
となっており、「日本語教師になろうとおもったきっかけ」にも留学・ホームステイ、語学への興味、海外生活へのあこがれといったフリーアンサーが挙げられています。「日本語」教育とはいえ、実際は「海外」や「外国語」への関心がその大きな入口なのです。

私はLivemochaという言語交換サイトで、外国語学習と日本語教育を同時に実践した経験から、この分野に関心を持つようになりました。インターネットにおける「言語交換」という、日本ではまだ一般的でないものを多くの外国語学習者にご紹介しつつ、ぜひ日本語教育の仲間になってもらうよう、多少の経験者としてこのブログをつづっていきたいと思っています。


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